センパイ移住者にインタビュー
ゲストハウス杉の子 桑高 仁志さん
~ 第三章 木 沢 移 住 編 ~
-木沢での暮らしはどうですか
木沢で住み始めて7年目ですが、心地いいですね。人との距離感がちょうどいいんです。鍵閉めなくても出掛けられるところとかもそうですけど(笑)。
木沢だけじゃないと思うんですけど、那賀町の人たちはとにかく人がいいんですよ。だから、僕もなんとかそういう人たちの力になりたいと思うんです。
持ちつ持たれつの関係ですよね。それが都会では味わえない距離感だと思っていて、それが楽しいんです。出会ってしまえばそこが第二の故郷になるので、そこで地域の人たちと深い付き合いができれば十分だと思います。
最初は協力隊の任期の間だけで始めた杉の娘学校も、地元の人たちからの続けて欲しいという気持ちと、任期が終わっても続けたいっていう僕の気持ちがあったので、今でも継続して活動しています。今年でなんと7年目!
ゲストハウスの食材などの買い出しは僕がしていますが、自分で見て選ぶっていうと、木沢には商店がないのでどうしても町外へ出掛けることになります。行商の魚屋さんや生協なんかを使うとそんなこともないんだろうけど、一週間分の生鮮食品をまとめ買いするとなると難しいですね。
逆に野菜なんかは地元産をできるだけ使いたいので、近所の人や杉の娘の学生たちがつくる野菜を使うようにしています。ゲストハウスに飾るお花なんかも、地元の人が持ってきてくれたりして本当に普段から支えてもらっています。
-生活面での不便はありますか
特に不便と思うことはないですね。買い物も片道1時間以上かかりますけど、ドライブも楽しみですし何買おうかなってわくわくする。コンビニへ行くのですらレジャーですよ(笑)。
-そうなんですね(笑)。他に楽しみはどういうものがありますか
今、祭りの事務局もやらせてもらっているのですが、地元の坂州地区の農村舞台の祭りも木沢に住む大きな理由のひとつですね。木沢へ移住する前からお手伝いをしていたのですが、地元の若者衆7人ほどでやっているんですけど、普段出会うことがない同世代の人たちとの交流が心地よくて。そこへ大学生を連れてくることもありますね。こっちのお祭りの方を楽しみにしている学生も多いですよ。
-今後那賀町へ移住を希望する人に対してアドバイスをお願いします
協力隊にもいえることなんですが、ライフスタイルを持ち込まないことですかね。
例えば「パン屋をしたい」とか「農業をしたい」と思って移住するとそこしか出口がなくなってしまう。入口が決まっていたとしても出口が変わってもいいと思うんですよね。
地域の人と活動していく中で面白いものを見つけていけばいいんじゃないかなって。地域の人と二人三脚で進んでいって欲しいですね。やりたいことやできることって身近な人とのつきあいの中にヒントがあると思うので、地元の人がしたいと思っていることじゃないとうまくかないんじゃないかと思います。
今は僕自身、祭りの若連との付き合いや、杉の娘学校の学生とそのご家族との間に理解があって木沢にいられているのでないかなと思っています。地域に求められているであろうことを先回りしてやるしかないですよね。そうやって自分の居場所は自分でつくらないとだめなんじゃないかなと思います。
-那賀町地域おこし協力隊になり移り住み、活動を通じて起業、そして定住。
大事なことは移住先での出会いや人とのコミュニケーション。そして、夢や想いをもって移住したとしても、その形は変わってもいいんだということ。
那賀町の人との出会いの中で新しい何かがきっと生まれるはずです。
そんな移住者をお待ちしております。
今回は那賀町に移住し起業された桑高さんにお話をお伺いしました。
ありがとうございました。
ゲストハウス杉の子
771-6113
徳島県那賀郡那賀町寺内字18
https://kuwatakared.wixsite.com/suginoko