2019年1月中旬、上那賀地区の山間部を利用した山岳救助訓練を実施しました。
前回と大きく違うポイントは、傾斜角度が60度以上のハイラインです!
私たち上流出張所では60度以上の傾斜角度をハイラインと呼び、安全管理が重要となってきます。
救助のため降下する隊員は自分でロープ操作はせず、基本的に安全な場所にいる隊員のロープ操作で降下作業を行います。
安全管理の限界は、救助の限界!!
前回の ”救助の3S” の話とは別に、現場における安全管理の3Sというのがあります。
それは以下の順序で守ることを原則としています。
まず第1 セルフ(救助者)・・・自分自身のこと
第2 シーン(現場)・・・救助現場や救急現場
第3 サバイバー(傷病者)・・・傷病者が最後なんです
まとめますと、まずは自分の安全管理。
これは当然のことで、救助者の安全に不備があると、二次被害の恐れがあります。
悪い例:救助者の装備が現場に適していない
その次に現場の安全を確保します。
山岳救助の場合、足元が不安定だったり暗い場所が多いので、
立木にロープを巻いてビレイ(命綱)を確保したり、ヘルメットやヘッドライトを装備します。
良い例:立ち入り制限を行う、投光器で現場を明るくする、通行を遮断する など
最後に傷病者の安全確保です。
傷病者を取り巻く環境をすべてクリアな状態にしてからの救助となります。
良い例:傷病者に毛布をかける、傷病者にヘルメットを着装する、重傷を想定しヘリ要請する など
まとめ
消防職員が現場で絶対に発生させてはいけないのが、
二次災害
です。
この二次災害を防ぐために救助や救急、火災の知識や技術を向上させるのは当たり前で、
それよりもまず安全管理の徹底に努めなければなりません。
日々精進!!