山岳救助訓練を実施しました
上流出張所の職員にて、登山中の滑落事故を想定した救助訓練を実施しました。
訓練の概要にあっては、30歳男性が登山中に約10mの高さから滑落し右下肢骨折疑い、意識清明、自力歩行は不可能といった概要でした。
↑ 真ん中に寝ているのが傷病者です(約40キロの訓練用ダミー人形です。)
この人形を傷病者に見立て、約10mの高さから救助を行う、いわゆる低所救助となります。
↑ 隊員が降下する様子です。基本的に自身の操作で降りることはなく、安全な位置からロープを送りだして
隊員を安全確実に降下させていきます。
↑ 隊員を降下させた後、傷病者の観察を行い適切な処置を実施し、搬送先の病院を選定しておきます。
外傷患者は重篤になる可能性が高く、1分1秒を無駄にせずできる限りの処置を現場で行います。
↑ 傷病者を舟型の担架に収容し、縛着をします。最悪ひっくり返っても(あってはならない事ですが)落ちないように確実に固定します。
資機材の設定や使用方法は極力ハード(物)に頼らず、ロープワーク、マンパワーを駆使して実際の救助現場での
ヒューマンエラー(操作に慣れた人が起こす簡単な失敗)を無くすための訓練を実施しています。
山岳救助ではどうしても人数の制約や救助時間がシビアになります。資機材の性能に捕らわれすぎると、現場でミスが生じます。
そのためにハードを減らした訓練を行いました。
ハードを知ることも訓練の一環ではありますが・・・。